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先ほどのことも忘れてしまう認知症のおじいさんが「私は幸せだ」と言う理由

「さっき食べたのに、ご飯はまだか、と言うんですよ」とおじいさんの奥さんが笑いながらおっしゃる。
「そうかな。そんなこともあるの?」と穏やかなおじいさん。
おじいさんは食べる時は大きな声で(今から食べるのだから)「いただきます」、朝は(起きたのだから)「おはようございます」、夜は(寝るのだから)「おやすみなさい」とおっしゃるけれど、普段は寡黙な方です。(  )はおじいさんの説明です。
デイサービスでは「いただきます」や「ごちそうさま」「ありがとう」など必要なことを言う以外は黙って座って過ごすそうです。
「私は何もせずに静かにしているのは苦痛ではないのです」とのこと。
黙っていてもいろんなことを感じるので退屈ではないと。
でもすぐに忘れてしまう。それでいいとおっしゃる。
奥さんも「このひとは何にも執着がないんです。それはすばらしいですね。」とおっしゃる。
まさに「今ここ」
「すべてを受け入れて過ごされているのですね」と僕が言うと「このひとはそうではなくて、全部跳ね除けているんですよ」と大笑いされた。
そうか。そして執着なく手放していらっしゃるから自由なのだ。
「私は本当に幸せです。おかげさまです。」とおじぎをして診察室から出て行かれた。
潔く心地いい。
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プロフィール

kaiboryotan

Author:kaiboryotan
かいぼーです!巷ではDr.カイボーとも呼ばれていますが、内科医で瞑想家、フィットネスインストラクターです。フィットネスとは健康のための運動のことです。「フィットネスで人生を変える」をモットーによりみなさんが健康になるためにお役に立てるお話しができればと思っています。またJWI(Japan Wellness Innovation)では「医学と健康」認定講師およびマインドウェルネス瞑想指導者です。よろしくお願いします。

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